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ひなたぼっこ10周年記念誌原稿より

 「様な生き方を肯定してくれる場所であり続けて!」      

Y.M 

 

「ひなたぼっこ」十周年、おめでとうございます。

子どもが不登校になり、親子ともに苦しかった時にいつも暖かく向かえてくれる場所があることは、本当に有難いことでした。当時は自分自身が混乱して大きな不安を抱え、子どもの不安や辛さ、苦しさに全く寄り添うことができませんでした。子どもが学校にうまく適応できないことをありのままに受け止め、

「それで大丈夫」と思えるようになるまでには私自身も多くの時間と多様な人との出会いを必要としていました。

 

 一番印象に残っている出来事があります。子どもが不登校を経験した先輩のお母さんに「無理に行かせなくても大丈夫」と言われ、当時どうしても納得がいかず、「どうしてそんなことが言えるのか」と食って掛かったことがありました。「あなたが育てたのだから大丈夫なのよ!」と力強く返され、全く納得できなかったのにも関わらず、何故か涙がポロポロ止まらなくなりました。その後、なかなかすぐに自分の考えや価値観を変えることはできませんでしたが、今思い返すとこの出来事をきっかけに、自分の中で何かが少しずつ変化していったのだと確信しています。

 「ひなたぼっこ」は、不登校の子どもだけでなく、同じように苦しい親にとっても貴重な場所だと思います。スタッフのご尽力はもちろんですが、多くの人に必要とされる場所だからこそ、このように長く存続しているのだと思います。これからも、多様な生き方を肯定してくれる場所であり続けて欲しいと願っています。

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